適用病害と使用方法

2024年4月現在の登録内容

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粉剤の適用病害と使用方法  適湿な土壌水分で処理してください。(土を握ってすぐ崩れる程度)。

  作物名 適用病害/
使用目的
使用量 使用時期 本剤の
使用回数
使用方法 アミスルブロムを含む
農薬の総使用回数
  かぶ 根こぶ病 30kg/10a は種前 2回以内 全面土壌混和 5回以内
(土壌混和は2回以内、散布は3回以内)
  非結球あぶらな科
葉菜類
20〜30kg/10a は種前又は定植前 6回以内
(土壌混和は2回以内、灌注は1回以内、散布は3回以内)
  茎ブロッコリー
ザーサイ
30kg/10a 定植前 3回以内
(土壌混和は2回以内、灌注は1回以内)
  キャベツ 20kg/10a は種前(苗床) 8回以内
(苗床での土壌混和は2回以内、灌注は1回以内、本圃での土壌混和は2回以内、散布は4回以内)
  定植前 作条土壌混和
  30kg/10a 全面土壌混和
  ブロッコリー
カリフラワー
7回以内
(土壌混和は2回以内、灌注は1回以内、散布は4回以内)
  20kg/10a 作条土壌混和
  はくさい
  30kg/10a は種前又は定植前 全面土壌混和
  ピシウム腐敗病 定植前
  稲(箱育苗) 苗立枯病
(ピシウム菌)、
ムレ苗防止
育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5ℓ)1箱当り10〜15g は種前 1回 育苗箱土壌に均一に混和する 1回
  ばれいしょ 粉状そうか病 20kg/10a 植付前 全面土壌混和 5回以内
(植付前は1回以内、植付後は4回以内)

◇効果・薬害等の注意

  • 本剤を使用する場合、砕土をよく行った後、所定量の薬剤を均一に散布し、土壌と十分に混和してください。なお、降雨直後の処理は混和むらの原因となるのでさけてください。
  • キャベツ苗床に使用する場合、初期に生育抑制を生じるおそれがあるので、苗床表面に均一に処理するよう注意してください。
  • 作条土壌混和を行う場合、根圏に薬剤が混和処理されるよう、畝に沿って幅20cm以上、深さ10cm以上の範囲の土壌によく混合してください。
  • かぶ、非結球あぶらな科葉菜類、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、はくさい、茎ブロッコリー、ザーサイのは種前又は定植前に2回土壌混和する場合は、使用間隔を2ヶ月程度あけてください。
  • 本剤の使用に当たっては、使用量、使用時期、使用方法を誤らないように注意し、特に初めて使用する場合は、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましいです。
  • 適用作物群に属する作物又はその新品種に本剤を初めて使用する場合は、使用者の責任において事前に薬害の有無を十分確認してから使用してください。なお、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましいです。

◇安全使用上の注意

  • 散布の際は農薬用マスクなどを着用してください。作業後はうがいをしてください。
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顆粒水和剤の適用病害と使用方法  全面散布時は、適湿な土壌水分で処理してください(土を握ってすぐ崩れる程度)。

  作物名 適用病害/
使用目的
希釈倍数
又は使用薬量
使用液量
又は希釈水量
使用時期 本剤の
使用回数
使用方法 アミスルブロムを含む
農薬の総使用回数
  ぶどう べと病 5,000〜10,000倍 200〜700ℓ/10a 収穫14日前まで 3回以内 散布 3回以内
  てんさい 黒根病 2,000倍 200〜300ℓ/10a 収穫30日前まで 株元散布 5回以内
(種子への処理は1回以内、苗床灌注は1回以内、株元散布は3回以内)
  100〜200倍 ペーパーポット1冊当たり1ℓ(3ℓ/㎡) 移植前 1回 苗床土壌灌注
  キャベツ 根こぶ病 300g/10a 100ℓ/10a 定植前 2回以内 全面散布後
土壌混和
8回以内
(苗床での土壌混和は2回以内、灌注は1回以内、本圃での土壌混和は2回以内、散布は4回以内)
  200〜500倍 セル成型育苗トレイ1箱
又はペーパーポット1冊(30×60cm、使用土壌約3〜4ℓ)当たり500㎖
1回 灌注
  茎ブロッコリー 500倍 3回以内
(土壌混和は2回以内、灌注は1回以内)
  ザーサイ 200倍 定植当日
  はくさい
ブロッコリー
カリフラワー
200〜500倍 定植前 7回以内
(土壌混和は2回以内、灌注は1回以内、散布は4回以内)
  300g/10a 100ℓ/10a 2回以内 全面散布後
土壌混和
  非結球あぶらな科
葉菜類
200〜300g/10a は種前又は定植前 6回以内
(土壌混和は2回以内、灌注は1回以内、散布は3回以内)
 
  200〜500倍 セル成型育苗トレイ1箱
又はペーパーポット1冊(30×60cm、使用土壌約3〜4ℓ)当たり500㎖
定植前 1回 灌注
  かぶ 150〜300g/10a 100ℓ/10a は種前 2回以内 全面散布後
土壌混和
5回以内
(土壌混和は2回以内、散布は3回以内)
  みょうが(花穂) 根茎腐敗病 2,000倍 3ℓ/㎡ 生育期但し、
収穫3日前まで
3回以内 土壌灌注 3回以内
  みょうが(茎葉) みょうが(花穂)の収穫3日前まで但し、花穂を収穫しない場合にあっては開花期終了まで
  しょうが 1〜3ℓ/㎡ 生育期但し、
収穫3日前まで
  3,000倍 3ℓ/㎡
  葉しょうが 2,000倍 1ℓ/㎡
  いちご 疫病 2,000〜3,000倍 50㎖/株 育苗期
  花き類・観葉植物
(ポット、プランター
等の容器栽培)
2,000倍 ポット使用土壌 約1ℓ当たり100㎖ 鉢上げ時又は鉢替え時又は生育期
  たばこ 100〜200㎖/株 収穫10日前まで 2回以内 株元灌注 2回以内
  200~400ℓ/10a 土壌表面散布
  ばれいしょ 粉状そうか病 250g/10a 100ℓ/10a 植付前 1回 全面散布後
土壌混和
5回以内
(植付前は1回以内、植付後は4回以内)
  こんにゃく 根腐病 500g/10a 1回
  稲(箱育苗) 苗立枯病
(ピシウム菌)、
ムレ苗防止
2,000〜4,000倍 育苗箱
(30×60×3cm、使用土壌約5ℓ)
1箱当たり希釈液500㎖
は種時 土壌灌注
  4,000倍 育苗箱
(30×60×3cm、使用土壌約5ℓ)
1箱当たり希釈液1ℓ

◇効果・薬害等の注意

  • 石灰硫黄合剤やボルドー液等アルカリ性農薬との混用は避けてください。
  • ぶどうで使用する場合、散布量は、対象作物の生育段階、栽培形態及び散布方法に合わせて調節してください。
  • 根こぶ病発病の激しい圃場では苗灌注処理だけでは効果が劣るので、病原菌の汚染程度が高い連作栽培地域での使用は避けるか土壌処理剤と組合せて使用してください。
  • みょうが、しょうが、葉しょうが、いちご、たばこに使用する場合、本剤は予防効果主体の剤なので、発病前又は発病初期に処理してください。
  • かぶ、非結球あぶらな科葉菜類、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、はくさいのは種前又は定植前に2回土壌混和する場合は、使用間隔を2ヶ月程度あけてください。
  • たばこに使用する場合は、薬液が葉にかからないように散布してください。
  • 本剤の使用に当たっては、使用量、使用時期、使用方法を誤らないように注意し、特に初めて使用する場合は、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましいです。
  • 適用作物群に属する作物又はその新品種に本剤をはじめて使用する場合は、使用者の責任において事前に薬害の有無を十分確認してから使用してください。なお、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましいです。

◇安全使用上の注意

  • 本剤は眼に対して刺激性があるので眼に入らないよう注意してください。眼に入った場合には直ちに水洗し、眼科医の手当を受けてください。
  • 散布の際は農薬用マスク、手袋、長ズボン・長袖の作業衣などを着用してください。作業後は手足、顔などを石けんでよく洗い、うがいをするとともに洗眼してください。

◇魚毒性等

水産動植物(魚類、甲殻類)に影響を及ぼす恐れがあるので、河川、養殖池等に飛散、流入しないよう注意して使用してください。使用残りの薬液が生じないように調製を行い、使いきってください。散布器具及び容器の洗浄水は、河川等に流さないでください。また、空容器、空袋等は水産動植物に影響を与えないよう適切に処理してください。

有効成分および性状

製剤 オラクル粉剤 オラクル顆粒水和剤
農林水産省登録番号 第22800号 第22799号
化学名 アミスルブロム
製剤 3-(3-ブロモ-6-フルオロ-2-メチルインドール-1-イルスルホニル)
-N,N-ジメチル-1,2,4-トリアゾール-1-スルホンアミド
構造式 構造式
含有量 0.50% 50.0%
性状 類白色粉末45µm以下 淡褐色水和性細粒

安全性(製剤、一部原体)

オラクルは、人畜、水生生物に対する安全性が高く、有用昆虫、天敵等に影響が少ない薬剤です。

人畜毒性:普通物

※当WEBサイトでは「普通物」を「毒劇物に該当しない物を指していう通称」として用いています。

  • ラット経口毒性:LD50 2000mg/kg以上
  • ラット経皮毒性:LD50 2000mg/kg以上
  • 皮膚刺激性:刺激性なし
  • 眼刺激性:軽度刺激性
  • 感作性:非感作性
  • 変異原性(原体):Ames、小核試験、染色体異常:陰性

水生生物毒性

  • コイ:LC50(96時間)  0.31mg/L
  • ミジンコ:EC50(48時間)  0.19mg/L
  • 藻:EC50(72時間)  13.6mg/L

(顆粒水和剤数値。粉剤はいずれも1000mg/L以上)

有用昆虫・天敵・有用微生物への影響(17.7%フロアブル)

  • 1.安全性が確認された有用昆虫、土壌生物
    • セイヨウミツバチ:翌日の導入が可能
    • カイコガ4令起蚕(人口飼料混入、経口:原体):桑葉への500倍散布による想定最大暴露量の10倍となる10mg/50g飼料で死亡なく、発育や繭形成への影響もわずかであった
    • ミミズ(土壌混入、接触:製剤):LC50 >1000 ppm
  • 2.安全性が確認された天敵
    • チリカブリダニ成虫 (Phytoseialas persimilis ATHIAS-HENRIOT
    • ミヤコカブリダニ成虫 (Amblyseius califonicus(McGregor))
    • ショクガタマバエ2令幼虫 (Aphidoletes aphidimyza)
    • ハモグリコマユバチ成虫 (Dacnusa sibirica)
    • タイリクヒメハナカメムシ成虫 (Orius strigicollis)
  • 3.安全性が確認された有用微生物
    • イースト菌酵母(Rhodotorula mucilaginosa)
    • パン酵母(Saccharomyces cerevisiae)